← 記事一覧へ

【医師が教える】最近、薄毛に悩む女性が増えている(原因と対策について)

監修 :
2020-12-19 10:52
更新

女性なら誰しも健康な髪をいつまでもキープしたいと思うもの。しかし「仕事が忙しくなってから髪が抜けるようになった…」「分け目が目立つようになったかも…」といった悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。

近年では女性の社会進出がすすみ、男性と同じようにバリバリ働く女性も多く、日々のストレスや食生活の乱れによって薄毛に悩む20~30代の方も増えているようです。女性の薄毛の原因と対策について専門家に聞きました。

女性の薄毛の特徴は?また原因にはどのようなものがある?

そもそも女性の薄毛の特徴にはどのようなものがあるのでしょうか。男性との違いも踏まえて説明していきます。


<女性と男性の薄毛の違い>

◆女性

・頭頂部を中心として全体的に髪が薄くなる

・髪の密度が減る程度で、無毛にはなりにくい


◆男性

・額や頭頂部などを中心に髪が薄くなる

・完全に毛が抜け落ち無毛になりやすい


上記のように、男性の脱毛症は前頭部から薄くなっていくのが一般的ですが、女性の場合は髪の毛全体が薄くなっていくのが特徴です。このような症状は、男性によく見られる「男性型脱毛症」とは異なる女性特有の脱毛症「びまん性脱毛症」と言います。→びまん生脱毛症について詳しくはこちら


<女性の薄毛の原因は大きくわけて4つ>

・FPHL(female pattern hair loss)

FPHLとは、female pattern hair lossの略で、日本語では「女性型脱毛症」と呼ばれます。これまでは「女性男性型脱毛症(FAGA=female androgeneic alopecia)」と呼ばれていた、女性特有の脱毛症状を示す比較的新しい概念です。加齢により女性ホルモンの分泌が低下したり、頭皮の血流が低下したりすることで引き起こされます。薄毛が気になり出す時期は更年期の前後が多いため、加齢による脱毛は閉経前後から顕著になると考えられています。また、仕事や日常生活のストレス、過度なダイエットで薄毛が進行することもあります。


・円形脱毛症

円形脱毛症とは、コインの形のように円形に脱毛する突発性の脱毛症です。疲労や感染症などの肉体的・精神的なストレスによって免疫機能に異常が発生する自己免疫疾患とされ、老若男女を問わず、誰でも発症する可能性があります。放置しても自然治癒する場合もありますが、大きく広がったり再発をくりかえしたりする場合は適切な治療が必要です。


・産後脱毛症

産後の抜け毛には、「ホルモンバランス」と「毛髪サイクル」、「激変する生活」の3つが関係しています。この場合は、時間の経過とともに抜け毛も落ち着いてくることがほとんどです。長く続く場合には産婦人科の先生に相談をしてみるといいかもしれません。


・牽引性脱毛症

頭皮や毛髪が外部刺激により、引っ張られることで生じる脱毛症です。髪の毛が長時間引っ張られると、頭皮が緊張し血行が悪くなります。頭部の血行が悪くなると、髪の成長に必要な栄養が十分に届かなくなり、髪の毛が細くなって薄毛の原因となるのです。他にも、常に同じ分け目にしていると、その刺激が積み重なったり、紫外線を受けやすくなることで、抜け毛が発生することがあります。

女性の薄毛の対策は?

上で述べられているように、女性の薄毛の原因は大きくわけて4つありました。その中でも女性ホルモンの減少や血流の低下が頻度的には最も多いと考えられます。その他質の悪い睡眠、栄養バランスの乱れ、過度のダイエット、誤ったヘアケアなどさまざまな要素が絡み合って起こります。

生活習慣を見直すのであれば、まず睡眠の質を高めることです。しっかり睡眠をとることで、ホルモンバランスを乱す原因となるストレスを緩和できる上、成長ホルモンが分泌されやすくなり、髪の発育が促されます。また、ヨガやストレッチ、ウォーキングなど軽度の運動や、湯船にゆったり浸かる入浴などを習慣にすることで、ストレスが解消されて女性ホルモンの分泌を促します。

バランスのとれた食事をし、無理な食事制限をしないようにしましょう。特に過度なダイエットをしている若い女性に抜け毛を訴える方が多い傾向にあります。食事については特に髪の成長をサポートしてくれる亜鉛やビオチン、ビタミンが多く含まれている食材を活用するとよいでしょう。髪の成長にはビオチンや亜鉛、ビタミン類が必要不可欠であり、使用することでハリやコシのある髪の毛を育ててくれます。髪を育てる育毛効果に加えて頭皮の環境を整えてくれるため、抜けにくい髪に成長すると言われています。


セルフケアのみで症状が改善しない場合には、お薬の使用が効果的と考えられます。

ここではよく使われるお薬をご紹介します。


・ミノキシジル

女性の抜け毛の治療に使えるお薬には、ミノキシジルがあります。ミノキシジルは発毛と抜け毛の進行予防の効果が認められているお薬です。女性の場合は男性よりも低い濃度のミノキシジルで十分効果が期待できるとされています。内服薬(飲み薬)は副作用が強く出る場合があるので、安易に使用するのは避けた方が良いと考えられます。外用薬(塗り薬)は直接肌につけるお薬のため頭皮のかぶれやかゆみといった副作用が起こる可能性もあります。肌が弱いという方もあらかじめ医師に相談されることをおすすめします。


・スピロノラクトン

スピロノラクトンも女性の脱毛を予防する効果が期待できます。スピロノラクトンは、男性ホルモンであるジヒドロテストテロン(DHT)を抑制する効果が期待できるお薬であり、ニキビの治療薬としても使用されることがあります。閉経を迎え、男性ホルモンが優位になることによって抜け毛や薄毛を誘発しているということもあるため、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストテロンを抑制することで抜け毛を予防し、薄毛を改善する効果が期待できます。

まとめ

今回、女性の薄毛の原因と対策について簡単に説明しました。女性の薄毛には女性ホルモンの低下と頭皮の血流低下が関係していることが多いです。まずできることとして、セルフケアによる生活習慣の見直しがありますが、なかなか原因がはっきりしないこともあると思います。正しい治療のためには、薄毛の原因を知る必要があります。薄毛に悩んでいる場合には、専門の医師に相談するのが改善への近道です。そのような時は遠慮なく、クリニックに相談をしてみましょう。

医師へのオンライン相談を予約する

夜23時まで相談できます。
\診察料 無料!/
次のページで、空き情報をご確認頂けます。
※ 20歳未満の方には、サービスをご提供しておりません。
Thank you! Your submission has been received!
Oops! Something went wrong while submitting the form.

※キャンセルポリシー
無断でのご相談キャンセルの場合、税込1,650円をいただきます(ご予約2時間前までにご連絡いただけない場合)。
予約後に送付するメールからキャンセルが可能です。

医学的手段を取れない場合、ご相談をいただいてもお力になれないため、問診にてあるいは相談にて、サービスを終了とさせていただいております。 医学的手段を取れない場合は以下です。

・円形脱毛症の場合
・悪性腫瘍のある場合
・生物学的に男性でない場合
・20歳未満の場合
・海外在住など、お薬の送付が難しい場合
・血液検査の結果、処方にリスクがあると医師が判断した場合
・その他、同意書の内容に了承いただけない場合
(同意書は相談後、医学的手段を用いる場合にお送りします)

運営

クリニックプラス下北沢

対面診療を希望される方向けに、クリニックプラス下北沢で対面診療を実施しています。

クリニックプラス下北沢のAGA診療

クリニックプラス下北沢(しもきたざわ)は、あなたの医療体験にプラスの価値をもたらすプライマリケア(内科・循環器内科・皮膚科・小児科・アレルギー科)のクリニックです。下北沢の駅前で、新型コロナウィルスPCR検査から循環器内科専門医による息切れの診察まで、幅広い診察を行っています。小田急線・京王井の頭線下北沢駅徒歩30秒のアクセスで、平日9時から20時まで、休日9時から17時半まで、ご利用いただける、夜間休日診療に対応したクリニックです(平日夜間18時以降の診察、土日祝日の診察)。